JAISTでは、卒業予定年月の1年前までに研究計画提案書(以下、プロポーザル)を提出する必要がある。受付のタイミングは四半期ごとなので、提出ができなかった場合は必然的に卒業が3カ月(またはそれ以上)先送りとなってしまう。
私は社会人でもあるため通常2年の博士前期課程を3年在籍することが可能である。とはいえ計画的に進めていくため、卒業時期を3カ月遅らせ2021年の12月に設定した。となると今月中にプロポーザルを仕上げなければならない。
「プロポーザルといっても、半ば形式的なものでしょ。」
私は当初、そんなふうに気楽に構えていたが、大間違いだったことを思い知らされた。担当教員によっても差はあると思うが、プロポーザルを書くことも研究者育成の重要な指導の一つなのである。過去の先輩の話では書き直しの回数が二十数回におよび、ホワイトボードに研究室のメンバーの名前を書き、その下に”正”の字で書き直しの回数を競っていたらしい。
プロポーザルにはテーマのタイトル、目的や背景を書いていくのであるが、まずはどれだけ材料を書き出せるかである。ある程度テーマが絞り込まれていたとしても、その間連のトピックなどを思いつくまま書き出していく。プロポーザルはA4用紙2枚の分量ではあるが、目標はその10倍の量を書き出すことらしい。私はなかなか筆が進まず、10倍には及ばなかったが材料はそろることはできた。
次に行うのが絞り込み作業、テーマを絞り込んでそれに沿ったストーリーを組み立てていく。ここまではテキストエディタでの作業となる。
そしていよいよプロポーザルのフォーマットに落とし込んでいく。ここで重要なことは、一字一句注意しながら枠をビッシリ埋めることである。8割埋める、は全然甘く9割6分か7分埋めることを目指す。
私の場合、プロポーザルを最後に仕上げる段階では担当教員と対面で、書く⇒チェック⇒修正⇒チェック⇒修正・・・を何度も繰り返した。午後から始めた作業をようやく終えた時、時計は8時になろうとしていた。この日は12/25。クリスマスのお祝いはイブに済ませているかもしれないけど、こんな日に夜遅くまで指導いただいた担当教員に感謝である。
書き終えたプロポーザルを読み返し、より一層気持ちを引き締めてこれからの研究生活を過ごしていこうと思いを新たにすることができました。
コメントを残す