JAIST受験 その3 入試

私の入試日は7月最初の土曜日。暑い日だった。
受付を済ませ控室に案内される。中には受験生が数人いた。遠方からきたのか、大きなスーツケースを側に置いている人も。冷房の効いた部屋でプレゼンのイメトレをしながら順番が来るまで待つ。

30分ほどで試験会場に通された。
試験は自分の研究したいテーマのプレゼン(7分)とその内容に関する質疑応答(23分)。筆記試験はない。面接官の先生は3人で、それぞれの専門はソフトウェア、スパコン、理論系であった。

研究テーマのプレゼンののち質疑応答に移るが、ひたすら自分の無知を無能さを痛感する時間であった。どういうことが聞かれたか、以下に紹介する。

(面接官、以下 面)「あなたの研究テーマはあいまいすぎる。これでは研究といえない。成果は測定できるものでなければいけないが、この研究を数値で表すとしたら、どうなりますか?」
(私)「(いきなりの先制パンチきた、どうしよう。数値なんて何も考えてなかった。この場で下手に取り繕うと余計に面倒なことになりそうだな、ここは正直に、)すみません、数値では考えていませんでした。」

この時点で、かなり追い詰められていた。

(面)「ホームページでシラバスが公開されていますが、受講してみたい講義は何かありますか?」
(私)「(シラバスも意味がよくわからなかった上に、講義の情報が公開されていることも知らなかった。準備不足と思われても仕方ない・・・)講義内容までは調べていませんでした。準備不足で済みません。」

(面)「言語は何でもいいので、1から10までを加算するプログラムをホワイトボードに書いてみて」
(私)「(時間を持て余しているのかな、なんでこんな基礎的なこと聞くんだろう?)」

(面)「君、英語はできるの?」
(私)「以前(実は十数年前)にTOEICでxxx点でした。」
(面)「じゃあ、最後に君の研究タイトルを英語に訳してみて。」
(私)「(たどたどしくも、なんとか訳す)」
(面)「(ボソッと)うん、まぁまぁだね。」

面接終了後、そのまま自宅へ。
「今回は下見だ、半年後に向けて準備しよう」
そう言い聞かせながら車を走らせた。

1週間後、合格通知が。
自分でもびっくりの結果ではあるのだけれど、今回の受験動機である”学びなおし”をアピールしたのがよかったのかな、って自分では思っているけど、ただの勘違いかもしれない。
いただいたご縁に感謝を忘れず、研究生活を送りたい。

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